ばんえい競馬(北見・岩見沢・旭川・帯広)
ばんえい競馬は日本特有の競馬です。ばんえい競馬が法律上初めて現れたのは昭和21(1946)年11月20日制定の
地方競馬法施行規則第10条に書かれた「輓曳競走」です。そして輓曳競走の距離は100メートル以上とされています。
実際のばんえい競馬の始まりはいつか正確にはわかりませんが明治24(1891)年9月15日岩見沢で祭典奉納競馬
(ばんえい競走)が行われたとの記述を見ることができます。
馬券を発売する競馬としてのばんえい競馬は戦後です。昭和21年7月から米国進駐軍の指示による競馬が札幌で始ま
り、その後岩見沢、室蘭、函館においても開催されるようになり、岩見沢(昭和21年9月開催)においては出走馬不足の
ためばん馬競走を織り込んだとありますから、昭和21年9月が馬券を発売する競馬としてのばんえい競馬の始まりでは
ないかと推測いたします。米国進駐軍の指示による競馬開催ではありましたが、昭和21年11月20日の地方競馬法公布
までの間の無法時代の競馬です。
地方競馬法による競馬初開催は昭和22年5月22日岩見沢競馬場でしたが、この年同競馬場では17回88日間開催さ
れ、そのうち4日間ばんえい競走を実施したとあります。このほか、旭川と岩見沢において2回、4日間のばんえい競走が、
初めて公式競馬として開催されたとの記述、11月2日岩見沢競馬場でばんえい競走を初めて実施との記述もあり、地方
競馬法下での最初のばんえい競走実施日は岩見沢での昭和22年11月2日である可能性が高いと思っていました。
ところが、2007年7月発行の日本馬事協会「ホースメイト」誌第51号に田島芳郎氏がばんえい競馬の起源は昭和22年
10月16日の旭川競馬と記されており、これに従い訂正します。
その後、ばんえい競走は岩見沢、旭川のほか北見、帯広の各競馬場でも行われましたが、北見でのばんえい競走の
初実施日は特定できません。 (地方競馬史(地方競馬全国協会昭和47年刊)による。)
ばんえい競馬は以後約60年間、北見、岩見沢、旭川、帯広の4場体制が続きましたが、平成18(2006)年度をもって
北見、岩見沢、旭川の3場が撤退、平成19年4月からは帯広競馬場のみで開催され今日に至っています。
ばんえい競走初実施日(地方競馬法公布後)
岩見沢競馬場 昭和22年11月2日
旭川競馬場 昭和22年10月16日
帯広競馬場 昭和24年9月28日
北見競馬場 昭和24年以降28年以前
昭和23年は、ばんえい競走休催
北見(野付牛)競馬場
北見市若松306
昭和3(1928)年6月 北見畜産組合が女満別競馬場で初開催
昭和7年 野付牛町(現北見市)上常呂に移転、昭和13年まで開催
昭和14年 軍馬資源保護法により閉鎖
昭和21年11月20日 地方競馬法公布
昭和22年5月 北見市東陵町に競馬場新設、北海道馬匹組合連合会主催で昭和23年7月まで開催
昭和23年7月13日 新競馬法公布、北海道営競馬に移行
昭和26年 北見市営競馬開催
昭和33年 ばんえい競馬のみ実施
昭和41年 北海道は平地競走を、北見市など4市はばんえい競走をとすみわけ。北見は市営競馬
のみ開催
昭和49年 北見市若松に移転
平成元(1989)年3月11日 北見市など4市で北海道市営競馬組合設立
平成18(2006)年11月27日 最終開催、北見市は競馬事業から撤退、廃止(平成19年8月30日 競馬場指定取り消し)
平成21年6月29日 競馬場での場外発売終了
競馬小型印 ・ 風景印
小型印 野付牛競馬大会記念 風景印 北海道北見郵便局
昭和11.10.24〜(4日間) 平成3(1991).9.17〜平成26.6.30
北見市 第1種定形封筒
第1種定形郵便料金 25gまで 15円 (昭和41.7.1 〜 47.1.31)
20円 (昭和47.2.1 〜 51.1.24)
50円 (昭和51.1.25 〜 56.1.19)
60円 (昭和56.1.20 〜 平成元.3.31)
62円 (平成元.4.1 〜 6.1.23)
80円 (平成6.1.24 〜 26.3.31)
競馬担当部署 農務課畜産係 競馬担当部署 農務課競馬事業係
北見市の封筒には使用年を示すものがない。送付先住所の住居表示が麻布飯倉町から麻布台への変更時期は
昭和49(1974)年1月1日です。従って左上は昭和48年以前、右上は昭和49年以降に使用されたもの
北見(若松)競馬場
(地方競馬全国協会昭和49年刊行の「地方競馬史」から複写 )
(地方競馬全国協会平成13年刊行のパンフレットから複写 )
昭和13年頃 帝国馬匹協会作成「全国地方競馬場写真帖」
野付牛競馬場
平面図 ( 走路 1600m)
入場門 投票所
スタンド 走路
全景
岩見沢競馬場
岩見沢市日の出町444
明治24年9月15日 祭典奉納競馬(ばんえい競走)を岩見沢町(現岩見沢市)鳩ヶ丘にて開催
昭和2年8月27日 地方競馬規則公布
空知支庁管内では4か所あったが岩見沢競馬場が残り、施設拡充(岩見沢市利根別)
(鳩ヶ丘と利根別はそんなに離れていないが同一の競馬場であったかは未確認)
昭和13年まで開催
昭和14年 軍馬資源保護法により鍛練馬競走実施
昭和21年9月 祭典余興競馬協賛会がアメリカ騎兵第7師団将兵慰安競馬大会(ばんえい競走も実施)開催
昭和21年11月20日 地方競馬法公布
昭和22年6月24日 空知馬匹組合が競馬開催
昭和22年11月2,3日 北海道馬匹組合連合会主催のもとにばんえい競走を初めて実施
昭和23年7月13日 新競馬法公布、北海道営競馬に移行
昭和26年 岩見沢市営競馬開催
昭和40年 岩見沢市日の出町に移転
昭和41年 北海道は平地競走を、岩見沢市など4市はばんえい競走をとすみわけ
平成元(1989)年3月11日 北見市など4市で北海道市営競馬組合設立
平成9年11月27日 道営(平地競走)競馬最終開催
平成18年10月2日 最終開催、岩見沢市は競馬事業から撤退、廃止(平成19年8月30日 競馬場指定取り消し)
絵はがき
岩見沢ばんえい競走
作成者及び作成時期不明
はがき料金10円の適用時期は昭和47年(1972)2月1日〜昭和51年(1976)1月24日
’75 岩見沢ばんえい競馬
岩見沢競馬協会 1975年発行
いわみざわ風景
岩見沢商工会議所作成 6枚組
熊谷 善正(1918〜1987)
岩見沢市 第1種定形封筒
昭和45年11月10日差出 昭和46年8月19日麻布局到着印 昭和58年7月23日岩見沢局消印
競馬担当部署 農務課畜産係 競馬担当部署 農政課畜産係 競馬担当課 畜産課事業係
岩見沢(日出町)競馬場
(反転修正)
(地方競馬全国協会昭和49年刊行の「地方競馬史」から複写)
(地方競馬全国協会平成13年刊行のパンフレットから複写 )
昭和13年頃 帝国馬匹協会作成全国地方競馬場写真帖
岩見沢(利根別)競馬場
平面図 ( 走路 1200m)
入場門 投票所
スタンド 走路
全景
旭川競馬場
旭川市神居町上雨粉500
明治44年8月 皇太子時代の大正天皇行啓の際、旭川市近文の競馬場で競馬台覧、その後軍の年中行事となる
昭和2年8月27日 地方競馬規則公布
昭和3年5月13日 地方競馬規則公布後上川畜産組合主催で初開催、休催の年があったが昭和13年まで開催
昭和15年 軍馬資源保護法により鍛練馬競走実施
昭和22年10月16,17日 北海道馬匹組合連合会主催のもとにばんえい競走を初めて実施
昭和23年7月13日 新競馬法公布、北海道営競馬に移行
昭和26年 旭川市営競馬開催
昭和40年6月 旭川市花咲町に移転
昭和41年 北海道は平地競走を、旭川市など4市はばんえい競走をとすみわけ
昭和50年9月 旭川市神居町に移転
平成元年3月11日 旭川市など4市で北海道市営競馬組合設立
平成18年6月12日 ばんえい競馬最終開催、旭川市は競馬事業から撤退、以後旭川競馬場は道営(平地競走)のみ開催
平成20年10月16日 道営(平地競走)競馬最終開催、廃止
風景印
風景印 旭川神居東郵便局 平成11.10.1〜
旭川市 第1種定形封筒
昭和46年8月作成封筒 昭和48年4月19日差出
競馬担当部署 畜産課畜政係 競馬担当部署 畜産課畜政係
昭和56年10月10日麻布局到着印
競馬担当部署 競馬事務所事業係
旭川(近文)競馬場 ・ 絵はがき (昭和10年前後の光景)
(下2枚 未収集)
旭川(花咲町)競馬場
(地方競馬全国協会昭和49年刊行の「地方競馬史」から複写 )
旭川(神居町)競馬場
昭和50年9月 旭川市花咲町から同市神居町に移転
(地方競馬全国協会平成13年刊行のパンフレットから複写 )
昭和13年頃 帝国馬匹協会作成「全国地方競馬場写真帖」
旭川(近文)競馬場
平面図 ( 走路 1600m)
入場門 投票所
スタンド 走路
全景
帯広競馬場
帯広市西13条南9丁目1
明治30年 帯広町(現帯広市)東3条10丁目に半マイル馬場を作って初開催
明治44年 十勝畜産組合が帯広町南二線に競馬場新設
昭和7年 帯広町西13条南9丁目に移転、昭和13年まで開催
昭和15年 軍馬資源保護法により鍛練馬競走実施
昭和23年7月13日 新競馬法公布、北海道営競馬に移行
昭和23年9月4日 第1回道営競馬開催
昭和26年 帯広市営競馬開催
昭和41年 北海道は平地競走を、帯広市など4市はばんえい競走をとすみわけ
平成元年3月11日 北見市など4市で北海道市営競馬組合設立
平成19年4月27日 北見市、岩見沢市、旭川市が競馬事業から撤退したため組合解散し、帯広市19年ぶり単独開催
ばんえい競馬開催競馬場は帯広競馬場のみとなる
風景印
帯広競馬場(帯広郵便局)
平成27.10.9〜
帯広市 第1種定形封筒
第1種定形郵便料金 25gまで 15円 (昭和41(1966).7.1 〜 47.1.31)
20円 (昭和47(1972).2.1 〜 51.1.24)
50円 (昭和51(1976).1.25 〜 56.1.19)
60円 (昭和56(1981).1.20 〜 平成元.3.31)
62円 (平成元(1989).4.1 〜 6.1.23)
80円 (平成6(1994).1.24 〜 26.3.31)
82円 (平成26(2014).4.1 〜 令和元.9.30)
84円 (令和元(2019).10.1 〜 令和6.9.30)
110円 (令和6(2024).10.1 〜 )
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昭和48年以前の第1種封筒
競馬担当部署 経済部農政課
定形外封筒 平成19年4月17日西帯広郵便局消印 オッズパーク・ばんえい・マネジメント株式会社
競馬担当部署 農政部ばんえい振興室 平成21.4.28付 帯広郵便局消印
帯広市農政部ばんえい振興室
平成31.2.15付 帯広郵便局消印 令和元.10.1付 帯広郵便局消印
「なつぞら」 NHK 2019.4〜9 放送の連続ドラマ
帯広市農政部ばんえい振興課 封筒 裏面
令和6.10.16付 帯広郵便局消印
帯広競馬場・絵はがき
消印 帯広局 昭和8.1.1付
昭和8年年賀状 昭和7年10月竣工時の航空写真
企画・制作 (社)帯広観光コンベンション協会
帯広競馬場
イレネー号
(地方競馬全国協会昭和49年刊行の「地方競馬史」から複写 )
(地方競馬全国協会平成13年刊行のパンフレットから複写 )
昭和13年頃 帝国馬匹協会作成「全国地方競馬場写真帖」
帯広(十勝)競馬場
平面図 ( 走路 1600m)
入場門 投票所
スタンド 走路
全景
北海道市営競馬協議会 ・第1種定形封筒
昭和43年4月1日設立、平成元年3月11日北海道市営競馬組合設立に伴い解散
昭和49年11月27日札幌中央局消印 昭和55年12月27日札幌中央局消印 平成元年2月9日札幌中央局消印
事務局住所 札幌市中央区北4条 事務所住所 札幌市北区北10条
北海道市営競馬組合 ・ 第1種定形封筒
平成元年3月11日(構成団体 : 北見市、旭川市、岩見沢市、帯広市)設立、職員は4市からの出向者と旧市営競馬
協議会の職員で構成、事務局は同協議会入居の札幌市の畜産会館でスタート。平成2年3月旭川市に移転。
平成18年度をもって北見市、旭川市、岩見沢市の競馬事業からの撤退により平成19年3月31日解散。
平成元年4月24日札幌中央局消印 平成6年6月26日旭川中央局消印 平成19年3月11日北海道東川局消印
事務所住所 札幌市北区北10条 事務所住所 旭川市宮下通 組合解散時使用の第1種封筒
写真付き(フレーム)切手
ばんえい十勝(帯広市) : 夢大陸 十勝 ( 2008.8.12 郵便局(株)北海道支社発行 1000シート)
ばんえい十勝 ( 2009.6.1 郵便局(株)北海道支社発行 2000シート)
北海道遺産 2 北海道の馬文化(ばんえい競馬) ( 2011.1.31 郵便局(株)北海道支社発行 3000シート)
北海道遺産 ばんえい十勝
2021.9.27 ( 日本郵便(株)北海道支社発行 1000シート 1シート 1330円 北海道内 105郵便局で販売)
写真付き切手 メモリアル切手 願いかなう絵馬の町 しちのへ 社団法人七戸町ふるさと振興会 2005.7.1発売
ゆうペーン 音更町東士幌ばんえい競馬大会
(未収集 駒場郵便局発売 発売時期不詳)
フレーム切手 「がんばれ!ばんえい競馬」応援企画
2007(C)Meguy+OPEN GATE 禁 無断転記及び掲載
販売受付期間 2007.4.8 〜 2007.12.31
がんばればんえい競馬切手
ばんえい競馬の魂
2020.3 1シート 1600円 20シート
制作・販売 ぐっちょん馬の絵GALLERY
絵はがき(帯広・ばんえい競馬 鉛筆画) 宛名面
絵はがき・北海道市営競馬組合
平成7(1995)年 年賀状 平成8(1996)年 年賀状
農民ばんばのふるさと
北海道河東郡鹿追町
このはがきの作成時期は、郵便はがきの料金40円の期間 昭和56(1981)年4月1日〜昭和64(1989)年3月31日の間と推定。
「瓜i幕(うりまく)ばんば」は、最後の大会として令和4(2022)年7月16日、「鹿追町競(けい)ばん馬競技大会」が行われたようです。