全国地方競馬場写真帖
帝国馬匹協会 昭和13年(以降)頃作成
「全国地方競馬場写真帖」は、昭和14年の軍馬資源保護法公布にあたり消え行く競馬場を記録として残すために作成され、収蔵されている写真は昭和13年頃に撮影されたと
推測いたします。写真帳は1セット4冊構成で、表紙の左上の数字はこの写真帳の作成番号と推定。少数の部数しか作成されなかったものと思われます。
この写真帳には115の地方競馬の競馬場が収蔵されています。収蔵する競馬場は作成する最終段階での公認競馬場でその時点ですでに消えていった競馬場は収蔵しなかった
ようです。その例が昭和9年から昭和13年まで開催の茨城県水戸競馬場でなく、水戸から古河に移転、昭和13年9月竣工、軍馬資源保護法の関係から同年10月に1回のみの開催
となった古河競馬場が収蔵され、北海道今金競馬場のように昭和7年の開催を最後に以降開催されず事実上廃場の状態でも正式に廃止されていない競馬場は収蔵されています。
写真は印刷でなく焼き増しして1枚1枚貼って作成、大半の競馬場は「平面図」「入口」「投票所」「馬見所」「馬場」「全景」の6枚、中には5枚の競馬場、さらに平面図だけの競馬場(金
木競馬場、石巻競馬場)もあります。 複写させていただいた地方競馬全国協会所蔵の写真帳の大宮競馬場については「入口」と「馬見所」の写真がはがされていました。
昭和47年、同協会刊行の「地方競馬史」にはこの写真帳の写真が使われていますが、大宮競馬場の頁にはスタンドの写真の掲載がなく刊行時点にはすでにはがされていたと思われます。
「全国地方競馬場写真帖(帝国馬匹協会作成)」の作成時期について
作成時期は明記されていませんが、次の理由から「昭和13年以降」と推定します。
(理由) 昭和9年から昭和13年まで開催の茨城県水戸競馬場の掲載がなく、
水戸から古河に移転、昭和13年9月竣工、軍馬資源保護法の関係から
同年10月に1回のみの開催となった古河競馬場が掲載されている。
(注) 赤色・太字の競馬場は写真とともに郵趣品を併せて掲載。
北海道〜東北 関東〜北陸 東海〜近畿〜中国 四国〜九州
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倶知安 | 宇都宮 | 三島 | 三津浜 |
岩見沢 | 小山 | 焼津 | 三芳 |
旭川 | 足利 | 岡崎 | 高知桟橋 |
羽幌 | 舘林 | 名古屋 | 長浜 |
稚内 | 伊勢崎 | 霞ヶ浦 | 福岡 |
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苫小牧 | 大宮 | 草津 | 久留米 |
日高 | 川越 | 京都長岡 | 豆津 |
釧路 | 柏 | 大阪 | 目達原 |
十勝 | 市川 | 春木 | 佐賀 |
根室 | 羽田 | 奈良 | 時津 |
青森 | 八王子 | 紀三井寺 | 大村 |
金木(芦野) | 川崎 | 園田 | 諫早 |
八戸 | 戸塚 | 明石 | 荒尾 |
黄金 | 甲府 | 皆生 | 熊本 |
花巻 | 富士 | 松江 | 八代 |
水沢 | 軽井沢 | 浜田 | 中津 |
小牛田 | 松本 | 岡山 | 宇佐 |
石巻 | 上諏訪 | 倉敷 | 別府 |
仙台 | 三条 | 広島 | 延岡 |
八橋 | 柏崎 | 湯田 | 宮崎 |
後三年 | 富山 | 小月 | 都城 |
大上 | 高岡 | 鹿児島 | |
新庄 | 小松 | 南薩 | |
上山 | 金沢 | 鹿屋 | |
酒田 | 福井 | ||
開成山 | 大野 | ||
原町 | |||
会津 | |||
八王子競馬場