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イタリアの競馬切手FDCと古都シエナのパリオ
イタリア ダービー100年 1984.5.12 : 2/2 (250l, 400l)
マキシムカード
絵画ブローニュの森の競馬 1984.1.25 : 1/1 (300l)
マキシムカード
メラーノ競馬場 1990.4.9 : 1/1 (600l)
マキシムカード
伝統行事パリオ 1981.5.4 : 1/1 (300l)
マキシムカード
パリオは毎年2回、古都シエナの中心カンポ広場の特設馬場で行われる競馬です。そこで知りたいことが出てきました。
まず、最初に行われたのはいつか。なぜ毎年2回それも7月2日と妙に離れた8月16日なのかなどです。インターネットで
「パリオ」を検索すると結構多い。しかしながら私の疑問に応えてくれるものはなかなかなく、ようやく書いてあるものを見つ
けました。以下、説明はインターネットによる情報の寄せ集めです。
パリオが行われた最初の記録は1147年8月16日で以来毎年2回シエナに聖母マリアが出現したとされる7月2日と聖母
被昇天祭の8月16日に騎手が鞍をつけない裸馬に騎乗してシエナの中心のカンポ広場の特設馬場を3周して競う競馬です。
シエナはコントラーダと呼ばれる17の地域に分かれ、パリオはいわば町内会対抗競馬です。そして出走馬は10頭と決め
られており、出走する町内会は前回出走しなかった7町会が優先出走、残りの3頭を10町会が抽選で決めます。(絵葉書
では9頭しか写っていませんが。)
馬場は石畳のカンポ広場に600トンの土を運び込んで敷き詰めて作ります。土は使い捨てでなく毎年使うといいますが土を
敷く作業も大変でしょうが回収作業はもっと大変だろうと思います。距離について明記したものがなく分かりませんが1周
せいぜい500〜600mでないかと思います。タイムについては1分30秒程度とするものから2〜3分程度と書いてあるものが
あります。鞍のない裸馬での騎乗ですから落馬も多いと思われます。
切手に描かれている先頭の馬は騎手がいませんが、落馬は関係なく馬がトップで入れば優勝で2着以下は何の意味もなく、
優勝した馬には優勝旗が授与されます。「パリオ」とはこの優勝旗のことだそうです。騎手は各町内会が用意しますが馬は
抽選で割り当てられます。他の騎手や馬に対する妨害は何でもありで場合によってはわざと騎手は落馬もするといいますが、
いかに土が敷いてあるとはいえ石畳、命がけの競馬と言えそうです。シエナの人々にとってパリオは町内会の栄誉のための
戦いであり何物にも換え難いもののようです。絵葉書にもその熱狂ぶりが伺えます。
パリオの絵はがき
消印 ローマ 2005.9.5
消印 シエナ 1930.7.3
差出人は1930年7月2日のパリオを見たのでしょう。